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November 01, 2004

フィギュアスケートの表現力

スポーツニュースでフィギュアスケートの結果が放送されていた.名前は失念したが,ある選手は,花をテーマに表現したとのこと.

フィギュアスケートなる競技は,表現力がどうとか,技術力がどうとかを採点して競うスポーツのようだが,素人の私にはよく分からない.まあ,技術は何となく分かる.難しい方が点が高いのだろう.表現の方が,さっぱり分からない.どんなテーマでどう表現するのか?何を以って表現されていると決めるのか?

「花をテーマに表現した」という選手の発言から,テーマは自分で決めていいのだろう.発言の雰囲気として,テーマを皆に発表する必要もないようだ.テーマは心に秘めて,体で表現.どれだけテーマを表現できるか,これが表現力なのだろう.
ならば,難しいテーマの方が選手としても気持ちが盛り上がるというもの.そして,表現力の限界への飽くなき挑戦の先に,次世代フィギュアスケートがあることだろう.

・ウニを表現
選手が滑りながら思い描くのは,北海の底で生きているウニ.三回転半ジャンプで鋭い棘を表現.見ている人にも伝わる棘のイメージ.観客達は棘に刺されたような顔で選手の表現力に応える.負けじと選手は,険しい顔で冷たい荒波に流されまいとするウニを,高速スピンで甘みのあるまったりとしたウニのとろける食感を表現する.観客達の舌の上に潮が押し寄せ,ウニがとろける.あがる歓声.選手の足元では氷もとろける.

・ねたみ,そねみを表現
リンクの上で展開される選手の心の闇.選手が今までの人生で抱いたねたみ,そねみを表現.小学生の頃抱いた,欲しくても買ってもらえなかったバービー人形を持っている友達へのねたみ.新技,「三回転半バービージャンプ」が華麗に決まる.自分が片思いだった人と付き合ってしまった親友へのそねみ.「応援するって言ってたのに高速スピン」で鮮やかに氷上を舞う.次々と展開される後ろ向きな技の数々.スケートシューズの刃が氷と観客の心に突き刺さる.

・ウニのねたみ,そねみを表現
表現の最終段階.もう何が何だか分からない.海底のウニが抱く自由に水中を泳ぐ魚へのねたみ.華やかな色のウミウシ達へのそねみ.泳げないし,地味だし,それではいっそウニを止めてナマコにでもなってしまおうか.ウニの思い詰めた気持ちが表現される.選手の髪型がサザエさんそっくりなのは,アニメ化され,もてはやされるサザエへのねたみの表現か?

まだ見ぬ次世代フィギュアスケートの地平が広がる.

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