若者を蝕む奇病
ヒップホップ病のことを書いてから,ファッションに対する理解が深まった.
ヒップホップ病とは,患うとどんな人でもラッパーになってしまう現代の奇病だ.ヒップホップ病の詳細はこちらをご覧下さい.ファッションとは無縁の私は,ファッショナブルな若者を見る度舌打ちしていたが,みんな病気なんだと思うと気が楽になる.
野球帽みたいな帽子をつばを横にしてかぶり,緩めの服を着ている彼.彼はきっとヒップホップ病なのだ.私の見立てが正しければ,恐らく3ヶ月程で完全なラッパーになるYO!
彼を立派な市役所の役人に育て上げようと入れ込んでいた父の落胆の声が聞こえてくるようだ.
ズボンを下げて穿いているせいでパンツが見えそうになっている彼.彼はきっとズボンずり落ち病だ.しっかり穿いているつもりなのに,気が付かぬ内にズボンが下がっていく奇病だ.「ズボンってやっぱりいらなくねぇ」という迂闊な発言が病を引き起こしたのだろう.私の見立てが正しければ,半年後あたりには完全に尻が出る.尤もその頃には,尻を丸だしにした患者達が街中に溢れることだろう.
スキンヘッドの彼.恐らく純粋に脱毛症なのだろう.戴冠式を経て,父親愛用の七三分けの冠を頭上に戴くことになるだろう.カツラに込められた父の愛.それをしっかり受け止めるハゲ頭.思春期に離れてしまった父と息子の気持ちが再び一つになる.
鼻にピアスをしている彼女.恐らく鼻の穴過多病だろう.知らないうちに鼻の穴が増える現代の奇病.「鼻の穴が多いと酸素が沢山吸えるよね」という気持ちが原因だ.病は気から.私の見立てが正しければ,1年後には鼻の穴の数が凄いことになる.鼻の穴は二個という既成概念を打ち破る.
こんなことを書いているが,私はファッションを非難するつもりは全く無い.結構なことじゃないですか,個性的なファッション.
格好いいと思って「ワイシャツ」と書いた自作のTシャツを着て街を歩く私もきっと病気なのだ.私を見て笑いながらすれ違う人を見てそう思った.
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