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April 29, 2006

ポロもあるよ

ポロシャツのことを考えると切なくなる.貴族のスポーツ,ポロで着るために開発されたポロシャツ.貴族のデリケートな肌をスポーツの激しさから守るべく開発されたポロシャツ.それがすっかりカジュアル扱いだ.ポロシャツだって「よし,待ってろ.貴族達.俺が行くからな」と思って意気込んで出荷されたはずだ.
とはいっても,ポロシャツにも非はあるのかもしれない.ポロのような競技人口が少ないスポーツを狙ってはいけないと思う.
ともかく,ポロのような狭い隙間を狙ったシャツがあるなら,一般的には知られていないだけで,他にも隙間を狙ったシャツがあるのだと思う.

「よし,今日もみんな頑張ろう」
野球場のロッカールームで気合を入れるプロ野球選手達.
「みんな,盗塁シャツはもう着たよな.くれぐれも忘れるなよ」
「あれを着ないと野球が始まらないよな」
野球選手なら誰もが着るのが盗塁シャツだ.試合に備えて着る洗い立ての盗塁シャツが眩しい選手達.どんなファインプレーも盗塁シャツがあるからこそ.プロ野球選手以外には馴染みがないが,プロ野球選手には常識のシャツだ.

「おらの牛,今日はよく乳出すなあ」
娘から貰ったシャツを着て酪農家が乳搾り.牛の出す乳がいつもより多い.そんな牛の乳を搾る父をそっと影から見守る娘.父の誕生日に贈った「ホルスタインシャツ」の効果が早くも出てきたようだ.酪農家の秘密のシャツ,「ホルスタインシャツ」.牛の乳の出が良くなるシャツだ.チラチラとホルスタインシャツを見る牛も何だか嬉しそうだ.

今日もお葬式でお経をあげる住職.袈裟の中に来ているのは成仏シャツだ.亡くなった人を弔い.成仏を祈る仏教服.釈迦は生まれながらにして成仏シャツを着ていたという伝説すらあるという話だ.

「ああっ,着てくるの忘れた」
大切な会議で慌てる社長.社長の必需品,社長シャツを着てくるのを忘れてしまった.一代で会社を築いたやり手として業界では評判の会社社長,今日はうっかりミスだ.
「ええっ,あのっ,それっ.君の提案だが,利益を上げられると言えなくはない気がしないでもない,と言えば嘘になる,と言ってしまうのは過言だろうと推測できる」
いつもは的を射た意見をズバズバという社長が,今日は何だか頼りない発言.経営の基本は社長シャツにあると言っても過言ではない.

母の突然の変化.
『今日のお母さんは,何だかいつものお母さんと違う.お母さんというより一人の女という感じがする』
自分の母親の変わり様に驚く娘.どうしたのだろう.母親に訊いてみたら,今日は「母シャツ」を着ていないのだそうだ.母は娘にこう付け加えて言う.
「あなたもいつか母シャツを着ることになるのよ.そしていつか母シャツを脱いで一人の女に戻ることになるのよ」
母の言葉に娘の胸に熱いものがこみ上げ,娘の頬を涙が伝う.

それぞれの人へ,それぞれのシャツ.どんなシャツであっても肌をやさしく守ってくれる僕らの力強い味方だ.

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April 28, 2006

アメニモマケズ

ホテルのアメニティにはがっかりさせられる.今さら書く必要もないと思うが,歯ブラシ,石鹸,シャンプー,スリッパなどの総称がアメニティだ.「アメニティ」,何だか楽しそうな響きの言葉だ.初めて「アメニティ」という言葉をホテルで聞いた時,正直,わくわくした.
「こちらが,サービスのアメニティでございます」
「ええっ,アメニティですか」
「はい,こちらです」
初めて聞く「アメニティ」にドキドキしていた自分に渡されたのは,シャンプーや石鹸.本来「生活環境の快適さ」を意味するアメニティ.ホテル的な意味ではシャンプーや石鹸.こんな物をアメニティと呼びたくない.きっとどこかに本当のアメニティがあるのだと思う.

銀座にある老舗の寿司屋.
「へい,いらっしゃい.お客さん,何から握りましょ」
「大将,今の時期一番旨いやつ,お任せで握ってよ」
「へい,それじゃあ,こいつからどうですか」
威勢のいい大将が出したのはアメニティの握り.この時期一番旨くなるアメニティを昆布で締めた逸品だ.お客さんに快適な寿司を楽しんで貰おうと職人の業が惜しげもなく詰め込まれた握り.職人の仕事が光る.

海外からのお客様.英語を話せなくても大丈夫.歓迎の挨拶はただ一つ.
"Are you an amenity?"
訊いてよし,訊かれてよしの疑問文.答えも勿論ただ一つ.
"Yes! I am an amenity!"
世界で通用する快適な共通語.握手した手もガッチリと.輝く笑顔の魔法の言葉だ.

初めての南米ジャングルツアー.不安な私たちを迎えるのはジャングルを知り尽くしたガイドだ.
「ハジメマシテ,ワタシノ,ナマエハ,アメニティ・フジオカ,デス」
日系人アメニティ藤岡.快適なジャングルツアーのまとめ役だ.風貌は少し胡散臭いが,頼れる森の賢人だ.

千葉県にあっても「東京」と冠する,有名ネズミや人気者クマなどのキャラクターがいるあの遊園地に,近々,新たな人気者が仲間に加わるそうだ.新キャラクターの名前はアメニティマウス.可愛さ云々よりも,快適さを狙ったキャラクターだ.訪れる人は,益々増えるだろう.

歴史の教科書に必ず書かれている「ゲルマン民族の大移動」.しかし,ゲルマン民族が大移動している裏で,ひっそり移動する民族がいたことは知られていない.「アメニティ民族も大移動」.快適さを求めて移動した民族だ.今となっては滅びた民族だが,現代では失われてしまった大切な心の宝を持った民族.世知辛い現代だからこそ,アメニティ民族の歴史を学ぶ必要がある.

ホテルで出されるアメニティ.見せかけだけのアメニティ.アメニティ気取りといってもいい.

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April 23, 2006

宇宙刑事

GABA.またわけの分からない健康がどうとかストレスがどうとかいう物が出てきた.カタカナで書くと「ギャバ」だ.GABAという名前は聞くが,実際どんな物なのかわからない.何だこれは.

石川県の山奥,平家の隠れ里として有名なGABA村.その昔,隠れ住んだ平家の落人達が,木の皮から抽出した栄養たっぷりの液がGABAだ.これを飲んで源氏打倒に備えて栄養を蓄えたという.勿論,GABAのGはGenjiのGだ.

次の総理大臣として最有力候補と目されているのは,丸和GABA夫だ.支持率の点でも,栄養の点でも資質は充分.ストレスのない社会を公約に掲げて政権を狙う.

日本で人気の映画といえば「釣りGABA日記」.GABA釣りを趣味とするサラリーマンの日常をコミカルに描いた映画だ.磯に住む幻のGABA.ナマコみたいな生き物だ.

新年度が始まりやって来た転校生.
「こんにちは.西園寺輝夫といいます.よろしくお願いします」
彼の顔を見て驚いた情報通のクラスメートが,小さな手紙をこっそりクラスメイトにまわす.『西園寺のお父さんってGABAらしいよ』
「ええっ」,「うそっ」,「マジで」と声を上げる.GABAの父を持つ西園寺君の転入でクラスの勢力図も塗り替えられそうだ.

砂浜に書いた「I GABA you」.打ち寄せる波が文字をさらって行く.

γ-アミノ酪酸とか,グルタミン酸のα位のカルボキシル基が酵素反応により生成されるとか,そんなところに本当のGABAを見出すことはできないと思う.

4/24,25は京都に出張のため,更新をお休みします.よろしくお願いします.

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April 21, 2006

ますから

お洒落な女子の人は,まつ毛をマスカラでいろいろ加工する.まつ毛の強調だけならまだしも,最近ではまつ毛の先に化粧物を乗せてボリュームアップで長くなるとかいう,よくわからない化粧品もあるらしい.まつ毛を伸ばして何がいいのだろう.まあ,鼻だって伸びれば象のように便利に使えるのだから,まつ毛も伸ばせば便利に使えるのかもしれない.

切り立った崖を縄を使って登る二人のお洒落女子.一人目が登り終えた瞬間,縄が切れて二人目のお洒落は崖を転落.そんな転落するお洒落を救うのは長まつ毛だ.一人目のお洒落の長まつ毛が二人目に絡みつく.
「ファイトー」
「いっぱーつ」
タウリン1000mg配合,長まつ毛.
ファイト一発.まつ毛は二発.

人と人との相互理解.言葉だけで十分に理解するのは難しい.そんな困難を解消するのは長まつ毛だ.互いの長まつ毛をそっと触れ合う.相手の考え,気持ち,悩み,心の傷,味,全てが瞬時に分かり合える.コミュニケーションツールとしての長まつ毛.昆虫でいえば触角だ.また一歩人間は進化する.

春になると可愛らしいピンクの花を咲かせるお洒落な長まつ毛.枝垂まつ毛だ.風が吹くと,枝垂れまつ毛が揺れ,花びらを落とす.まつ毛吹雪も趣深い.
「おお,若林さん,今年の春もきれいな花を付けたね」
春の訪れを告げる恒例の風物詩だ.

体がだるい,ミネラルが足りない,栄養が足りないと感じたら刻みまつ毛だ.細かく刻んだまつ毛を水に溶かし,ごくっと一飲み素早くチャージ.いつでも手軽に足りない物が補給ができる優れもの.お洒落女子の綺麗の秘密はここにある.

お洒落な女子の長まつ毛.その素晴らしさは,枕草子に「春はマスカラ.やうやう白くなりゆく山ぎは,少し明りて,紫だちたる長まつ毛の細くたなびきたる」と書かれていることでも有名だ.

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April 20, 2006

それでも地球の仲間達

通勤電車から見えるボクシングジム兼スポーツジムのようなところには,「男女募集」と書かれた看板が掲げられている.わざわざ「男女募集」と書かなくとも,男女以外の何かが来るとは思えない.しかし,「男女募集」と書くからには,過去に何かが来たことがあるということなのだろう.そして看板が掲げられている現在は,スポーツジムに来て「男女募集」を見た何かが絶望しているはずだ.

単細胞とバカにされていが,体を鍛えて多細胞生物への進化をしてやろうと意気込んでやって来たゾウリムシのうなだれ.

「昆布になんか負けてられない.我が身からもダシを」と体を鍛える決意してやって来たワカメの悲しみ.

「いつか自分のかさで大空へ飛び立とう」と希望を胸に,訓練に来たシイタケの戸惑い.

守りの生き方から攻めの生き方への転換を図ろうと,鍛錬を求めてやって来たダンゴ虫のがっかり.

「洟を拭かれるのはもうごめんだ」と自己研鑽のためにやって来たティッシュの嘆き.

電車から見えるのはスポーツジムの前で絶望するワカメやティッシュ.踏みにじられる夢や希望.それを見るためならば今日も朝から出勤できる.

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April 19, 2006

痒いところ

床屋で頭を洗ってもらうと,毎回「痒いところはありますか」と訊かれる.毎日頭は風呂で洗ってるし,普段頭が痒くなったら自分でかくので,痒いところを訊かれても「ありません」と答えるしかない.一般的に床屋で痒いところを訊かれて,「いやー,実は後頭部のつむじの下あたりが痒くて堪らなかったんですよ」のように答える人は多いのだろうか.やはり,そういう人は普段頭が痒くても我慢し,痒さを溜めて床屋に行くのだろうか.
よく分からないが,個人的にはそんな人は少数派だと思う.だとしたら,床屋はほとんどが「ありません」と答えるのを分かっていながら,何故そんなことを訊くのだろう.ひょっとしたら,床屋が本当に訊きたいことはその先にあるんじゃないのか.遠慮して訊けないのじゃないだろうか.

「痒いところはありますか」
「いいえ,ありません」
「それでは,今思うと恥ずかしいけど,思春期にしてしまったことありますか」
「えっ」
「恥ずかしい思春期の思い出ですよ」
客の頭に過ぎるのは,曲もないのに書いた歌詞,人生をテーマに書いた詩だ.
「いやー,ないですよ」
と答えつつ背中に嫌な汗をかく瞬間.

若く可愛らしい理容師が客の頭を洗う.お客も満更ではなさそうな様子.
「あっ,あの,痒いところはありますか」
「いや,大丈夫です」
「それじゃあ,今付き合っている人とかっていますか」
「えっ,い,いないよ」
「私もいないんですよ.偶然ですね」
「そ,そうですね」
「ええっと,わ,私と付き合ってくれますか」
頬を赤らめる理容師.突然の告白にどきどきするお客.今,世界に一つ恋が始まる.

歳をとった人のよさそうな理容師がお客の頭を丁寧に念入りに洗う.
「痒いところはありますか」
「いや,ない」
「それでは,過去に取り返しのつかないことをしてしまったことはありませんか」
「ないよ」
「胸に手を当てて,田舎のおっかさんを思って,もう一度考えてみてください」
客の口から嗚咽が漏れる.シャンプー泡と一緒に流れ落ちる涙.
「理容師さん,みんな分かってたんだな.俺,この後,警察に行って自首しますわ」
シャワーが彼の心の汚れを涙で洗い流す.刈られたばかりの角刈りも誇らしげに彼の頭にそそり立っていた.

若く可愛らしいメイド姿の理容師がお客の頭を洗う.
「痒いところはありますか」
「いや,大丈夫」
「それじゃあ,今はまっているアニメはありますか」
「えっと,何だろう」
「『マジックマジカル忍者っ娘』を知っていますか」
「ええっ,理容師さん,知っているんですか.いいですよね.マジマジっこ.くのいちのセパレート渚ちゃんがねえ,すごくいいと思うんですよ」
「いいえ,私,全く知りません.やだー,オタクキモイ,店長,こんなところにオタクが紛れ込みましたー」
社会はオタクに厳しい.こんなところでも鞭が振り下ろされる.

こちらも痒かったら痒いところを答えるので,聞きたいことがあったら遠慮なく聞いて欲しい.

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April 18, 2006

ポルトガール

ポルトガルは一体どうしてしまったのだろう.大航海時代のポルトガルは凄く張り切っていた国だったのに,今は見る影もない.昔は世界に飛び出していったポルトガル人,歴史の教科書に「ポルトガル」の字を見つけることができる.日本に鉄砲を伝えたのもポルトガルだ.しかし,現在,ポルトガルが話題に上ることはほとんどない.ポルトガルに何があったのだろう.何かきっかけがあったに違いない.

昼休みにスペインから体育館裏に呼び出されたポルトガル.ポルトガルにとってスペインはちょっと気になる存在.最近になってやっと仲良くなれた.スペインも満更ではなさそうな気がする.胸を高鳴らせて体育館に走るポルトガル.体育館裏には既にスペインが待っていた.明るい未来を創造していたポルトガルに,スペインは言い難そうな様子で伝える.
「ごめんなさい.パパがポルトガルとは付き合っちゃだめだって」
「ええっ,いや,でも俺たちこれからじゃん.まだ何も始まってないじゃん」
「でも,パパがだめだって.……ごめんなさい」
「うわー」
悲しさのあまり走ってそのまま家に帰ってしまったポルトガル.それ以来皆の前に出てこないという.

家庭を顧みずに働く企業戦士のポルトガル.誕生日,クリスマス,家族と過ごせなかった日は多い.子供と遊園地に行く約束も守られることはない.ポルトガル一家の笑いが消えてしまったのは,いつからだっただろうか.
そんなポルトガルを,不景気の波が襲う.ポルトガルの働く会社は倒産.ポルトガルは職を失い,一家は大きな家から小さなアパートの一室へと移り住んだ.家族に豊かな生活をさせることができなくなったポルトガルは自身を失ってしまった.しかし皮肉にも,そんなポルトガルを救ったのは家族の笑顔.
「パパ,生活は苦しくなったけど,家族の距離は近くなったね」
ポルトガルの頬を涙が伝う.それ以来ポルトガルを見かける者はいなくなったという.

王の怒りを買い,塔に幽閉されてしまったポルトガルは,逃げるために蝋で鳥の羽を固めて作り上げた巨大な翼を両手に着けて,塔から大空へ飛び立った.勇気ひとつを友にして.
ところが,ポルトガルは調子に乗って高く飛び過ぎ,太陽の熱で蝋を溶かされて海へ墜落.勇気ひとつを友にして.
この時以来,ポルトガルの姿を見た者はいないという.だけど僕らのポルトガルの鉄の勇気を受け継いで明日へ向かい飛び立つ.勇気ひとつを友にして.

「みんな,ありがとう.お陰で海へ帰れるよ」
ポルトガルは,浜辺に集まる子供たちは感謝を込めて言う.
今思い出すと懐かしい.浜辺で傷つき瀕死だったポルトガルを拾い,先生の反対を押し切ってクラスのみんなで世話をした日々.ポルトガルは自力で餌を食べられるまでに回復した日.そして,野生に返すため,クラスのみんなで何度も海へ運んだ.そして今,別れの時がやってきた.
大きな尾びれで水をかき,水平線の彼方へ消えるポルトガルを皆で見送る.
「もう怪我するんじゃないよー」
いつの間にか声をそろえてポルトガルの背中に向かって叫んでいたクラスの子供たち.
友達だったポルトガルは,僕たちの前からいなくなってしまった.

歴史の表舞台から消えたポルトガル.原因は当たらずとも遠からずといったところか.


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April 16, 2006

お相模さん

突然だが,力士を「お相撲さん」という呼び方はおかしい気がする.もちろん「力士」に「さん」で力士さんと呼ぶなら納得できる.「相撲」に「さん」を付けて,「お相撲さん」呼ぶのはどうだろうと思う.これがありなら,他もありのはずだ.

・自分探しの思春期さん
・お洒落ファッションの着回しさん
・理容師のパーマネントさん
・漁師を営む撒き餌さん
・ちょっぴり痒いデリケートゾーンさん
・畑の牛肉お豆さん

デリケートゾーンが痒いお相撲さんを何は呼ぶべきなのか.

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April 14, 2006

児童ドア

自動ドアは改めて考えてみると凄く便利だと思う.前に立つだけでドアが自動で開く.凄く便利だ.今こそ自動ドアの凄さを再認識する必要があるのではないだろうか.

まばたきが面倒くさくなってきた若林こずえさん.プチ整形でまぶたの代わりに自動ドアを付けてみた.まばたきをする手間がなくなり,自動まばたき便利になった.しかも,ステンドグラスのドアにしたのでとてもおしゃれ.友達も大絶賛だ.まぶたなんかはもう古い.おしゃれ女子に自動ドアだ.

部屋に引き篭って20年のニートの息子.困った両親は息子の心に自動ドアを付けてみた.すると,息子の閉じた心のドアが自動で開く.陰気だった息子が,快活な息子へと大変身.今日も朝から「いってきまーす」と輝く笑顔で仕事に行った.20年来の両親の悩みを自動ドアが解決する.

開いた自動ドアが閉じるまでに願いを3回唱えると,その願いは叶えられるという.古代エジプトの墓碑にもヒエログリフで書かれている古い言い伝えだ.

最近海で獲れるアジの腹には自動ドアが付いている.そのお陰でアジの開きが手軽に作れるようになったという.その手軽さにアジの開き工場で働く人達も大喜び.安くておいしいアジの開きが手軽に手に入るようになったと消費者たちも大歓迎だ.

夏の暑い日には,ちょっと気取って冷やし中華に自動ドアトッピング.自動ドアが刻みハムや錦糸卵と味のオーケストラを奏でる.自動ドアの甘さの中に感じるほろ苦さが大人の味だ.新しい味の世界のドアが自動で開く.

自動ドアの向こうに広がる夢の世界.自動ドアは楽園への入り口といっても過言ではない.

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April 12, 2006

経営リネン

ホテルなどで見かける「リネン室」.一体何の部屋なのだろう.扉の前に立つとちょっとわくわくする不思議な部屋.中では,どんな楽しいことをしているのだろう.

「今日も一日,ホテルが安らかでありますように」
ホテルの総支配人は毎朝日課のリネン室で祈りを捧げる.リネン室に安置されているのは,ホテルを司る古代ギリシャの神リネンの像.一般人は勿論,従業員も立ち入ることが許されないのがリネン室.ホテルの侵されてはならない聖域だ.

リネンは腐りかけが一番うまい.新鮮なリネンの肉は,温度と湿度が管理されたリネン室に一週間吊るしてしっかり熟成させる.食べやすい大きさに切ったリネンを炭火でさっと炙れば,炭火リネンの出来上がり.VIPのお客様にしか出すことができない特別メニューだ.

ホテルに伝わる伝説.
ホテルが経営難に陥ったとき,リネン室から出てくる一人の勇者が経営を立て直すという.伝説の勇者リネン.実際に自分の目で見た人もいるという.

客になじられた時,総支配人に嫌味を言われた時,従業員の心を癒すのはリネンだ.やけにかわいいチベット原産のヤギ的な動物,リネン.リネン室で飼われているホテルの隠れたアイドルだ.頭を撫でれば嫌な気持ちが飛んで行く.リネン室を出る従業員の顔は見違える程晴れやかだ.ホテルのちょっとした福利厚生的存在リネン.リネン室でいつでも待っている心強さ.

「ついに奴等がここまで来たか」
総支配人は支配人室から悲しそうに空を見る.空には宇宙から飛来した巨大な宇宙船.総支配人はリネン室のスピーカーに繋がるマイクに向かって言った.
「作戦アルファを発動する」
リネン室に響く「作戦アルファ」発動の声を合図にリネン室の従業員達が配置に付く.
「巨大ロボ,リネン発進」
人々の希望,リネンの発進だ.ホテルの切り札,大いなるギガンテス,巨大ロボ「リネン」.侵略者から従業員とお客様を守るのだ.

客室を全てリネン室に変えてみるのも,ホテルにとっていい結果を出すのかもしれない.

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April 11, 2006

林家ペーズリー

ペーズリーの柄の意味が分からない.勾玉のような,ゾウリムシのような形の何かがにょろっとした模様のあれだ.何かを意図してデザインしたのだろう.何を表したかったのか.

・酒と涙
・勇気と嫉妬
・絶妙な塩加減
・小作人魂
・肥後もっこす

スコットランドの都市ペーズリーで生まれたことに名前が由来してるペーズリー柄.この文章の中に本当の事が混じっているのは内緒だ.

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April 09, 2006

ひょんなの一生

テレビを見ていたら,アナウンサーが地域の微笑ましい話題だかのコーナーで「ひょんなことがきっかけで……」と言っていた.どんな話でどんな流れで出てきたかは忘れてしまったが,肝心なのは「ひょん」だ.「ひょん」なことをきっかけに何かをした人は,スピリチュアルな「ひょん」に出会ったりしたのだろうか.「おお,こいつは凄くひょんだ.俺もこうしちゃいられねえ」のようなことがあったに違いない.ひょんが何だか分からないが.何だろう「ひょん」というのは.

白神の森の奥深くにひっそりと生える幻の木,ひょんの木.この木に10年に一度実るのが,ひょんとの実,通称ひょんだ.幸運の実といわれる珍しい木の実だ.凄い甘くておいしい.野生動物にも大人気だ.

肩こりに効く軟膏を塗ってみた.みるみる内に肩のこりが直る.新成分の「ひょん」配合の肩こり薬だ.新成分のひょんが肩の中まで浸透し,こりを解す.目肩腰にひょん配合.疲れた現代人の合言葉だ.

仕留めた象の鼻を輪切りにし,ヘケヘケ草の煙で燻す.その後,強い日差しの下3日間干せばアフリカの少数民族ンバホ族の名物料理「ひょん」の完成だ.長期間の保存が利く便利な食料.日本でも静かなブームとなりつつあるという話だ.

新進気鋭のハリウッドの映画監督といえば,マイケル・ヒョン.サスペンス映画が得意なアジア系アメリカ人だ.

今日は高校の卒業式.彼女が通学路を通って帰るのも今日で最後.一歩,一歩と惜しむようかのようにゆっくりと道を踏みしめる.道路沿いに植えられた桜並木は卒業を祝うかのように花びらを散らせている.高校に入って出会った親友,共に競い合い時には力を合わせたクラブの仲間,片思いのままであった彼,高校での思い出が胸に溢れて来る.思わず言葉が彼女の口から出る.
「ひょん」
三年の思いを込めた言葉.彼女の頬を涙が伝う.

ひょんをきっかけに新しい世界が広がる.ひょん・万次郎.

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April 07, 2006

専務常務

常務と専務の仕事の違いが分からない.どちらも偉いということは分かる.しかし,両方とも具体的にどんな仕事しているのか分からないし,違いも当然全く分からない.役職の名前も似たような感じだ.常務と専務の具体的な違いは何だろう.

・肺で呼吸するのが常務,エラで呼吸するのが専務
・空を飛べるのが常務,羽はあるけど飛べないのが専務
・振ると音が出るのが常務,汁が出るのが専務
・卵を産むのが常務,乳がでるのが専務
・サナギになるのが常務,脱皮しかしないのが専務
・人を愛するのが常務,人に恋するのが専務

「開発部のJC若鶏さん,常務と専務の違いを知らないみたいよ」
「やだー,社会人失格よね」
女子社員達から後ろ指をさされないよう,これからはしっかり区別していきたい.

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April 06, 2006

ウルトラマンミドル

ナイスミドルの汎用性の高さに注目している.ミドルエイジの人の良さとかいうのではなく,「ナイスミドル」という言葉の汎用性の高さだ.自分でも何を書いているのかよく分からないが,挨拶としての「ナイスミドル」,掛け声としての「ナイスミドル」とか,そんなやつだ.例を出せば少しは分かりやすいかもしれない.

会社で遅くまで残業する丸和さん.上司の山田部長が帰り際に声を掛ける.
「丸和君,大変だね.頑張ってくれ給え.それじゃあ,お先に」
ここで「お疲れ様です」という挨拶は,本来は不適切な挨拶.「お疲れ様」は目上の者が使う言葉だ.「お疲れ様です」は使えない.しかし,丸和さんはできるサラリーマン.機転を利かせて挨拶する.
「山田部長,ナイスミドル」
挨拶としての「ナイスミドル」.山田部長の顔もほころび,帰る足取りも軽い.丸和君の昇進は約束された.

高校野球の決勝戦.一打逆転のチャンスに打ったヒットで,三塁の選手がホームへ滑り込む.しかし,直前に外野からの返球がキャッチャーに届く.際どいクロスプレー.固唾を呑んで審判を見る選手達.
「ナイスミドル」
誇らしげに判定を下す審判.「ナイスミドル」の判定に選手達は喝采を挙げる.「アウト」とか「セーフ」とか勝負の向こう側にあるナイスミドル.勝ち負けよりも大切なことがそこにある.

満員の通勤電車.殺伐とした朝の風景だ.そんな殺伐とした車内に車掌が清涼剤を与える.
「次は,ナイスミドル,ナイスミドル」
はっとする乗客.心に暖かい気持ちが溢れ,お互いに顔を見合わせて微笑みあう.殺伐発ナイスミドル行きの電車,出発進行.

遠洋漁業に出たマグロ漁船.漁師達は船へりに並び,海面に向かって大声で「ナイスミドル」と叫ぶ.マグロのナイスミドル漁だ.
「ナイスミドル」の言葉に誘われて海面に顔を覗かせたマグロを一網打尽.マグロが騙されたと思ったときは既に網の中.
マグロのナイスミドルへの気持ちを利用した少し卑劣な漁だ.

豆腐の上に刻んだネギと削った鰹節を乗せ,醤油をたらす.ナイスミドルは関係ないが,冷奴の食べ方だ.

ナイスミドルの素晴らしさをご理解いただけたと思う.ナイスミドルを生活に取り入れて頂き,よりよい人生をお送りいただけるのなら,これ以上幸せなことはないと思います.

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April 04, 2006

警戒前線

JRでは,特別警戒期間らしい.「不審物や気がかりなことがあったら近くの車掌,駅係員にお知らせください」と電車内の電光掲示板に表示されていた.不審物は知らないが,気がかりなことならたくさんある.

・自分に距離を置きがちな同僚達
・最近自分の枕から漂うオヤジ臭
・果汁90%のジュースの残りの10%の成分
・赤ちゃんはどこから来るのか,そしてどこへ行くのか
・車掌はどこから来るのか,そしてどこへ行くのか
・あの頃のアツかった自分はどこへ行ってしまったのか
・将来イタリア人になることを夢みた自分は嘘だったのか

メンタルに気がかりなことを車掌に知らせる自分.多分,カテゴリーとしては不審物.

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