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September 26, 2007

グレコ浪漫

レスリングのグレコローマンスタイル.レスリング以外にもグレコローマンスタイルがあることはあまり知られていない.

北海道のジャガイモ農家,北村さんは今年からグレコローマンスタイルで農場経営をすることにしたそうだ.北村さんは,「今年のジャガイモは例年とは何かが違う」と言っているとのことだ.

結婚披露宴の案内状.
『結婚式の披露宴はグレコローマンスタイルのパーティーを開きます.気軽にお越しください』

茶道グレコローマンスタイル.
表千家,裏千家,武者小路千家など数ある茶道の流派の中で,
千利休のお茶の精神をもっとも忠実に受け継いでいると云われている.

祖父は健康のために毎朝グレコローマンスタイルを始めた.朝早く起きて庭でグレコローマンスタイル.祖父の顔色が,少し生気を取り戻してきた.

来月号のCanCamの特集は『この秋はおしゃれにグレコローマンスタイル』.愛されグレコローマンスタイルとかそういう記事だ.
おしゃれな大人の女性に人気の着回し術,グレコローマンスタイル.

世の中のほとんどものにグレコローマンスタイルがあるといっても過言ではない.

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September 20, 2007

ミラノ風ミラノ

ところで,スパゲティのナポリタンや,ミラノ風ピッツァというのは,本当にその場所に因んで名付けられたのだろうか.本当にナポリの人が見て,「このスパゲティはナポリっぽいよな」とか思ったり,ミラノ出身の在日イタリア人が「このピザを見ると故郷のミラノを思い出すよ」とか言うのだろうか.個人的にはどうもこれが信じられない.
イタリアに限らず,カタロニア風の煮込みを食べたスペイン人が「おお,まさにカタルーニャ」とか,ロシア風スイーツを食べたロシア人が「皿の上に祖国があった」とか言っているのを聞いたこともない.適当に地名とかを名前に付けているのじゃないかと思う.

イタリアはミラノ在住の元埼玉県民.ふらりと入ったレストランのメニューに『埼玉風寿司』を発見.埼玉風寿司を口にして故郷の埼玉を思い出して涙する元埼玉県民.
「小さいとき,埼玉の磯で友達と一緒にカニや蛸を採って遊んだっけ」
懐かしい磯の香りを乗せた風が口から鼻へと吹き抜ける.
「ゴッチ,さだやん,たのきん.みんなどうしているかなあ」
幼い日の友人達に思いを馳せる.
埼玉県に海があるとかないとか,そんなことはどうでもいい.大切なのは思い出だ.

「ヨシコさん,こんな煮えたぎった味噌汁を飲ませるなんて,あたしを殺す気かしら」
「あら,お義母さん,味噌汁,赤道ギニア風味噌汁ですよ.煮えたぎっていて当たり前じゃないですか」
「あら,そうなの」
「お義母さんが赤道ギニア,赤道ギニアっていつも言っているから,作って差し上げたのに……」
「あら,あら,それはありがとう」
アフリカの小国,赤道ギニア.そんな赤道ギニアの赤道ギニア風味噌汁を飲んで義母の胸に去来する若かりし日々.義母の目頭が熱くなる.
義母が赤道ギニアに行ったことあるとかないとか,赤道ギニアで煮えたぎった味噌汁を飲むか飲まないか,そんなつまらない話はどうでもいい.大切なのは義母の赤道ギニアへの思いなのだ.

「さあ,太郎丸ちゃん.ご飯ですよ」
秋田犬の太郎丸ちゃんが餌の時間を迎える.今日の餌は,秋田風ドッグフードだ.カリカリとしたドッグフードの中に練りこまれたハタハタの粉末.故郷の秋田を思い出す太郎丸ちゃん.
「今頃,秋田は米の収穫の時期だワン」
今日の太郎丸ちゃんの遠吠えはいつもより響きそうだ.

超獣戦隊アニマライザーが怪人ミツリョウジンに必殺技を繰り出す.
「必殺アニマラストフラッシュ」
怪人の手下で,悪の組織の戦闘員,藤本小鉄はアニマライザーの掛け声で富山県の山奥にある故郷のラストフラッシュ村を思い出す.
「ラストフラッシュ村の父ちゃんと母ちゃんはどうしているかな」
戦闘員,藤本小鉄が故郷の父,母を思い出している間に,アニマラストフラッシュが怪人ミツリョウジンに炸裂.爆発する怪人.それとは関係なく藤本小鉄の胸に込み上げる故郷への思い.
「そうだ,来週は休暇をとって田舎に帰ろう」
ともかく,世界の平和は守られた.強いぞ超獣戦隊アニマライザー.

スーパーでマヨネーズを手に取った丸和太郎さん.思わず故郷の母を思い出す.
「かあちゃん,今頃どうしてっかな」
東北地方の寒村に一人暮らしの母親,丸和マヨネー(87歳).村一番のハイカラさんだ.

ナポリタン.「ナポリたん」と書くとちょっと可愛い.

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September 12, 2007

ギター流し

流しそうめん.そうめんを流さなくてもいいじゃないかと思う.食事の時にそうめんが流れても嬉しくないし,そうめんを流してもおいしくならない.いや,嬉しくないというのは嘘だ.本当はちょっと嬉しい.ちょっと嬉しいがそうめんが流れていることが嬉しいのではない.流れていること自体のが嬉しい.そうめんでなくてもスパゲティが流れていても嬉しいし,ハンバーグが流れていても嬉し,おかゆが流れていても嬉しい.もっと書いてしまえば,食事中に脈絡もなく目の前を金魚が流れていても嬉しい.さらに書くならば,食事中じゃなくても,脈絡もなく単に金魚が流れていると嬉しい.
何の話か全く分からなくなったが,結論としては,何かが流れていると嬉しいということだ.もう何でもいいから流した方がいいんじゃないかということだ.

渋谷で年に一回行われる行事「流しファッション」.
渋谷のセンター街に流されるファッション.流れるファッションに沿って立つ若い女の子達.そんな女の子達は流れるファッションに向かって手を合わせる.
「来年もいいファッションになりますように」
渋谷の精霊流しとも言える行事だ.

上野動物園で新たな試みが始まった.動物達をジェット水流で流して展示する「流し展示」だ.旭山動物園で人気の行動展示.それと対を成す流し展示.
展示スペースをジェット水流で流される動物達.
「あの象さん,すごい速さだよ」
象を楽しみ動物園へやって来たマサノリ君(8歳)も興奮気味.流される象も半笑いだ.
動物の可愛らしさ+ジェット水流のスピード感=命の大切さ
子供達に健全な心がすくすくと育つ.

飛騨高山の伝統行事と言えば,「流しおじいさん」だ.
春になると還暦を迎えたおじいさんを川へ流す.おじいさんの子供や孫たちは涙を流して別れを惜しむ,激しい川の流れに飲み込まれるおじいさん.
そんなおじいさんとの別れから一年後,おじいちゃんは川を遡って帰ってくる.産卵のために群れとなって川を遡上してくるのだ.
北の海でプランクトンを食べて産卵のために力を蓄えたおじいちゃん.それを川岸で見守る子供や孫達.
「あっ,うちのおじいちゃんが今水面から飛び跳ねたよ」
飛び跳ねたおじいちゃんと目が合って,孫の頬を涙が伝う.

水で流れる水洗トイレができたのも,衛生とか本当はどうでもよくて,きっと流れるのを見るのが楽しいからなんだと思う.

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September 06, 2007

ハンマーブロス

ハンマー投げという競技が分からない.何故あのハンマーと呼ばれる何に使うか分からない物を投げることになったのだろう.槍投げは,戦争や狩りに使う槍をどこまで遠くまで投げられるかを競うことから始まったのだろう.砲丸投げは,大砲に詰める砲弾をどこまで遠くまで投げられるかを競うことから始まったのだろう.しかし,ハンマーは何だ.そもそもワイヤーに丸い物がついたあれは,本当にハンマーなのか.日曜大工をやっていたお父さんに「ハンマー取ってくれ」とか,大工の棟梁に「おーい,ハンマーくれ」とか言われて,ワイヤーの先に丸い物がついたあれを渡すと確実に殴られると思う.
槍や砲丸と違って正体不明の物を遠くまで飛ばすハンマー投げ.正体不明の物を投げることが競技として許されるのならば,何を投げても競技になるのじゃないか.

小学校3年生の山田宗郎君が可愛がっているペットのジャンガリアンハムスター,ハム郎.そんなハム郎を投げる競技がハム郎投げだ.競技審判が山田宗郎君に見つからないようにこっそり持ってきたハム郎を,屈強な肉体の選手達がいかに遠くまで飛ばせるかを競う.ハム郎から血が出ることは避けられない.
大きな選手の手の上からつぶらな瞳で選手を見上げるハム郎に「投げられない……」と棄権する選手達が観戦者の涙を誘う.
優勝するためにはスポーツマンシップが一番必要のない競技だ.

「ねえねえ,トイレに付き合ってよ」
女子達が休み時間にポーチ片手に皆でトイレへ向かう.そんな女子達がトイレですることといえば,ポーチ投げだ.男の子には秘密のポーチをトイレで投げていい汗をかく.健全な体に健全な精神が宿る.勝者に与えられるのは敗者のポーチ.
男の子には内緒の競技だ.

若かりし日の過ち.
自作のメルヘンな詩.作曲もできないのに作った自作の歌詞.グレイトなバイブスでポジティブな将来の夢.大人への恨み言.
そんなことを一人部屋でノートに書き綴った若かったあの日.今では恥ずかしく見られない過ちノートだ.そんなノートに別れを告げるための競技が,若気の至り投げ.陸上グラウンドでノートを投げて,恥ずかしさのあまりに顔を赤らめて「うわー」と叫ぶ.投げた後に叫ぶという点でハンマー投げに共通するところがある.
若かりしあの日の思い,もう二度と自分に訪れるな.

あのみんなが大好きなポチョモチョンを投げる種目が陸上競技に加わったよ.
「投げるのはポチョモチョンに失礼じゃないのか」,「ポチョモチョンが可愛そうじゃないか」,「投げた時にチョモチョンから出てくる汁がちょっと不潔じゃないのか」など批判の声も多かったけど,みんなの苦労がついに実った.
「モヒョー,プルプルプル」という音を立てて飛んで行くポチョモチョン.投げた後のドキドキする気持ちは恋の始まりかしら.
ああ,ポチョモチョン.

面接などで「学生時代はハンマー投げをやってました」と正体不明の物を投げていたことを告白しても許される世の中.ハム郎投げにチャレンジしていた学生達も許してあげて欲しい.

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